Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.130 caratteri · 288 schermate
下町育ちで解りが早いから」
鉄馬はそんな事を言って他所事のようにニヤニヤするのでした。
「ところで八」
「ヘエ」
「お関の親父の午吉は、浅草で荒物屋をしているようだ。町所を訊いて、捜し出してくれないか」
「ヘエ――」
「万事はその午吉が知っているに違いない。たぶん安賭蜴か何かへ潜り込んでいるんだろう。愚図愚図言うなら、しょっ引いて来るがいい。親父が口を割りゃ、一も二もあるまい」
「ヘエ――」
八五郎は気軽に尻を端折りました。少し花道を駆け出すような調子ですが、文句のないのと気の早いのと、そして鼻の良いのがこの男の取柄です。
平次は一とわたり奉公人に逢ってみましたが、何の得るところもありません。少し綺麗なお延も、気性者らしいお米も、中間も、小者も、皆んな一季半季の奉公人で、大それた事をする理由を持っていそうなのはなかったのです。
用人の小峰右内は五十少し越したらしく、額の上の光り具合、少し鷲になった赤鼻、金壺眼――など、あまり結構な人相ではなく、慾も人並には深そうですが、主人大坪石見の頼んだ平次を、自分の思い付きのように見せかけたのと、お篠を絞め殺した真田紐を、なんの躊躇もなく、嫁の道具を縛った紐と言いきったのが、少し変と言えば変ですが、その外には別に怪しい節もありません。