Classici giapponesi con furigana
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なべしまかいのかみ
鍋島甲斐守
吉川 英治
Leggi 鍋島甲斐守 (なべしまかいのかみ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.322 caratteri · 23 schermate
――半田屋は、そちが若年の頃に仕えた旧主ではないか。零落した旧主に高利の金を貸し、その抵当に、旧主の家族を追い出して、旧主の家にそちが住んでみい、世間はそちを、愈、悪鬼か蛇蝎のようにいうぞ』
『へい』
『半田屋の後家おすげ』
甲斐守は、一方の老婆に眼をうつした。おすげは、奉行の取扱いに、感涙をながしていた。
『彦兵衛も、奉行のことばによって、得心の態にみえる。そちの借金は、あまり法外な利息故、最前云うように利を下げてもらって、元金は、年割とし、以後滞りなく彦兵衛へ返済いたすように』
『…………』
後家は、嗚咽して、奉行の慈悲を拝んでいた。甲斐守は、きょうも一つ、祖師の法然上人によろこんでいただける事をしたと思い、自分も心が明るかった。
『わかったであろうの、半田屋の後家』
『あ……ありがとう存じまする。……それでは、私共のただ今住んでいる店は、彦兵衛さんの云うように、今が今、明渡さないでも、よろしゅうございましょうか』
『よいとも、借金さえ返済すれば、彦兵衛にも異存はない筈じゃ。――のう、彦兵衛』
すると彦兵衛は冗戯でも聞いている様に薄笑いをした。
『お奉行さま。