Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

に、さんば――じゅうに、さんば

鏡花短篇集

泉 鏡花

Leggi 鏡花短篇集 (に、さんば――じゅうに、さんば) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.305 caratteri · 66 schermate

Aozora Bunko

長者でもないくせに、俵で扶持をしないからだと、言われればそれまでだけれど、何、私だって、もう十羽殖えたぐらいは、それだけ御馳走を増すつもりでいるのに。

何も、雀に託けて身代の伸びない愚痴を言うのではない。また……別に雀の数の多くなる事ばかりを望むのではないのであるが、春に、秋に、現に目に見えて五、六羽ずつは親の連れて来る子の殖えるのが分っているから、いつも同じほどの数なのは、何処へ行って、どうするのだろうと思うからである。

が、どうも様子が、仔雀が一羽だちの出来るのを待って、その小児だけを宿に残して、親雀は塒をかえるらしく思われる。

あの、仔雀が、チイチイと、ありッたけ嘴を赤く開けて、クリスマスに貰ったマントのように小羽を動かし、胸毛をふよふよと揺がせて、こう仰向いて強請ると、あいよ、と言った顔色で、チチッ、チチッと幾度もお飯粒を嘴から含めて遣る。……食べても強請る。ふくめつつ、後ねだりをするのを機掛に、一粒銜えて、お母さんは塀の上――(椿の枝下で茲にお飯が置いてある)――其処から、裏露地を切って、向うの瓦屋根へフッと飛ぶ。とあとから仔雀がふわりと縋る。