Classici giapponesi con furigana
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に、さんば――じゅうに、さんば
鏡花短篇集
泉 鏡花
Leggi 鏡花短篇集 (に、さんば――じゅうに、さんば) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.305 caratteri · 66 schermate
――二、三羽、五、六羽、十羽、十二、三羽。ここで雀たちの数を言ったついでに、それぞれの道の、学者方までもない、ちょっとわけ知りの御人に伺いたい事がある。
別の儀でない。雀の一家族は、おなじ場所では余り沢山には殖えないものなのであろうか知ら? 御存じの通り、稲塚、稲田、粟黍の実る時は、平家の大軍を走らした水鳥ほどの羽音を立てて、畷行き、畔行くものを驚かす、夥多しい群団をなす。鳴子も引板も、半ば――これがための備だと思う。むかしのもの語にも、年月の経る間には、おなじ背戸に、孫も彦も群るはずだし、第一椋鳥と塒を賭けて戦う時の、雀の軍勢を思いたい。よしそれは別として、長年の間には、もう些と家族が栄えようと思うのに、十年一日と言うが、実際、――その土手三番町を、やがて、いまの家へ越してから十四、五年になる。――あの時、雀の親子の情に、いとしさを知って以来、申出るほどの、さしたる御馳走でもないけれど、お飯粒の少々は毎日欠かさず撒いて置く。たとえば旅行をする時でも、……「火の用心」と、「雀君を頼むよ」……だけは、留守へ言って置くくらいだが、さて、何年にも、ちょっと来て二羽三羽、五、六羽、総勢すぐって十二、三羽より数が殖えない。