Classici giapponesi con furigana
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もん
門
Leggi 門 (もん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.830 caratteri · 278 schermate
夜間客に襲われつけない夫婦は、軽微の狼狽を感じたくらい驚ろかされたが、座敷へ上げて話して見ると、坂井は丁寧に先日の礼を述べた後、
「御蔭で取られた品物がまた戻りましたよ」と云いながら、白縮緬の兵児帯に巻き付けた金鎖を外して、両葢の金時計を出して見せた。
規則だから警察へ届ける事は届けたが、実はだいぶ古い時計なので、取られてもそれほど惜しくもないぐらいに諦らめていたら、昨日になって、突然差出人の不明な小包が着いて、その中にちゃんと自分の失くしたのが包んであったんだと云う。
「泥棒も持ち扱かったんでしょう。それとも余り金にならないんで、やむを得ず返してくれる気になったんですかね。何しろ珍らしい事で」と坂井は笑っていた。それから、
「何私から云うと、実はあの文庫の方がむしろ大切な品でしてね。祖母が昔し御殿へ勤めていた時分、戴いたんだとか云って、まあ記念のようなものですから」と云うような事も説明して聞かした。
その晩坂井はそんな話を約二時間もして帰って行ったが、相手になった宗助も、茶の間で聞いていた御米も、大変談話の材料に富んだ人だと思わぬ訳に行かなかった。後で、