Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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もん

門

夏目 漱石

Leggi 門 (もん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.830 caratteri · 278 schermate

Aozora Bunko

宗助は多少失望に弛んだ下唇を垂れて自分の席に帰った。

その日帰りがけに、彼らはまた同じ電車に乗り合わした。先刻宗助の様子を、気の毒に観察した同僚は、彼の質問の奥に雑談以上のある意味を認めたものと見えて、前よりはもっと親切にその方面の話をして聞かした。しかし自分はいまだかつて参禅という事をした経験がないと自白した。もし詳しい話が聞きたければ、幸い自分の知り合によく鎌倉へ行く男があるから紹介してやろうと云った。宗助は車の中でその人の名前と番地を手帳に書き留めた。そうして次の日同僚の手紙を持ってわざわざ回り道をして訪問に出かけた。宗助の懐にした書状はその折席上で認めて貰ったものであった。

役所は病気になって十日ばかり休む事にした。御米の手前もやはり病気だと取り繕った。

「少し脳が悪いから、一週間ほど役所を休んで遊んで来るよ」と云った。御米はこの頃の夫の様子のどこかに異状があるらしく思われるので、内心では始終心配していた矢先だから、平生煮え切らない宗助の果断を喜んだ。けれどもその突然なのにも全く驚ろいた。

「遊びに行くって、どこへいらっしゃるの」と眼を丸くしないばかりに聞いた。