Classici giapponesi con furigana
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もん
門
Leggi 門 (もん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.830 caratteri · 278 schermate
けれども、それ以上は、弟の将来の学資についても、また自分が叔父に頼んで、留守中に売り払って貰った地所家作についても、口を切るのがつい面倒になった。しかし宗助が興味を有たない叔父の所へ、不精無精にせよ、時たま出掛けて行くのは、単に叔父甥の血属関係を、世間並に持ち堪えるための義務心からではなくって、いつか機会があったら、片をつけたい或物を胸の奥に控えていた結果に過ぎないのは明かであった。
「宗さんはどうもすっかり変っちまいましたね」と叔母が叔父に話す事があった。すると叔父は、
「そうよなあ。やっぱり、ああ云う事があると、永くまで後へ響くものだからな」と答えて、因果は恐ろしいと云う風をする。叔母は重ねて、
「本当に、怖いもんですね。元はあんな寝入った子じゃなかったが――どうもはしゃぎ過ぎるくらい活溌でしたからね。それが二三年見ないうちに、まるで別の人みたように老けちまって。今じゃあなたより御爺さん御爺さんしていますよ」と云う。
「真逆」と叔父がまた答える。
「いえ、頭や顔は別として、様子がさ」と叔母がまた弁解する。
こんな会話が老夫婦の間に取り換わされたのは、宗助が出京して以来一度や二度ではなかった。