Classici giapponesi con furigana
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れいこんだいじゅうごうのひみつ
霊魂第十号の秘密
海野 十三
Leggi 霊魂第十号の秘密 (れいこんだいじゅうごうのひみつ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 43.100 caratteri · 86 schermate
だが、母親は、今夜のめでたい出来事が分らないのではなかった。かわいい隆夫が、前の状態から抜けて、元の隆夫に戻っていることを、隆夫の話しぶりや目の動きで、すぐそれと悟った。隆夫が元のように戻ってくれれば、それだけで十分であった。どうして隆夫が変り、どうして隆夫が癒ったか、そんな理屈はどうでもよかったのである。夜は更けていたが、親子三人水入らずの祝賀の宴がそれから催された。隆夫も、父親治明博士も、母親も、話すことが山のようにあった。そして時刻の移っていくのが分らなかった。
電話がかかってきたので、母親は立っていった。そのとき柱時計が午前一時をうった。受話器をはずして返事をすると、電話をかけて来たのは三木健であった。
「もしもし。こっちは三木ですが、もしやそちらに、隆夫君が帰っていませんかしら」
「えッ、隆夫ですって。あのウ、少々お待ち下さいまし」
治明博士がすばしこく電話の内容を感づいて立って来たので、母親ははっきりした返事をしないで、相手に待ってもらった。替って、治明博士が電話口に出た。
「隆夫は、こっちに来て居ません。だいぶん以前から、どこかへ行ってしまって、うちには寄りつかんそうです。