Classici giapponesi con furigana
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れいこんだいじゅうごうのひみつ
霊魂第十号の秘密
海野 十三
Leggi 霊魂第十号の秘密 (れいこんだいじゅうごうのひみつ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 43.100 caratteri · 86 schermate
どうかしましたか」
と、知らない風を装った。これは意地悪ではなく、当分そうしておくのが、双方のためになると思ったからだ。
三木健の、おどおどした声が、受話器の奥からひびいて来た。
「ぼくは、ほんとに困り切っているのです。とにかく隆夫君はずっとうちに泊っているのです。しかし今夜にかぎって、まだ戻って来ないので心配しているのです。もしや、そちらへ帰ったのではないかと思ったものですから、お電話したんです」
「なんだか事情はよくのみこめませんが、君のご心労は深く察します。名津子さんは、どうですか。おたっしゃですか」
「そのことも、ちょっと心配なんです。今夜姉は卒倒しましてね、ぼくたちおどろきました。それから姉は、昏々と睡りつづけているのです。お医者さんも呼びましたが、手当をしても覚醒しないのです。昼間は、たいへん元気でしたがね」
それを聞くと、治明博士はどきりとした。
「卒倒されたというんですか。それは今夜の幾時ごろでしたか」
「姉が卒倒した時刻は、そうですね、たしか八時半ごろでした」
「今夜の八時半ごろ。なるほど」
「どうかしましたか」
「いや、どうもしません。とにかくそのまま静かに寝かしておいておあげになるがいいでしょう。