Classici giapponesi con furigana
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せいしゅんのいきのあと
青春の息の痕
倉田 百三
Leggi 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 127.338 caratteri · 254 schermate
そしてそれをあたりまえなこととは思われません。どんなに感謝しているか知れません、なにとぞいつまでも愛して下さいまし。
私は、けれど、お絹さんとははかない別れをいたしました。彼女は患家先きに働きに行っていました。そして私は厳重な叔母の家にいるので、女と外で会う機会などつくることはできそうにもありませんでした。もとより彼女は患家を去り私はあえて叔母の心を乱さすならば会えないことはありません。昔の私ならば何の苦もなくそうしたでしょう。けれど私らは交際の初めから「他人を愛しえないならば私らの愛は尊きものではない」と決めました。病人の看護と叔母の心の平和とを犠牲にして別れを惜しむことはよいとは思えませんでした。それで二人はただ二時間ほど患家さきから暇をもらってある旅館であいました。彼女はどんなに泣いたでしょう。そして別府までついて行くといいはりました。そして絶望的な様子をしては「これが一生の別れだ」と幾度も繰り返しました。私は彼女をなだめ心を静かにして人生の悲哀を耐え忍ぶこと、二人の将来は神の聖旨のままに任せ奉ること、もし神のみ心ならばいかに別れても必ず※(「耒+禺」