Classici giapponesi con furigana
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あおふくのおとこ
青服の男
甲賀 三郎
Leggi 青服の男 (あおふくのおとこ) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.026 caratteri · 29 schermate
「昨日初めて合いましたゞが」お徳はいった。
「蒼い顔さしていましたゞ。だが、こんな事になるなんて、夢にも考えましねえだったゞ」
「兎に角、遺族の人に知らせなくちゃならんが、宿所はどこかな」
「二三日前に手紙さ貰いましたゞから、それに書かっているべい」
一旦家に帰ったお徳は手紙を持ってやって来た、寺本医師はそれを取上げて、
「東京市淀橋区柏木緑荘アパート小浜信造。ハヽア、アパートなんかにおる所を見ると、未だ独り者らしいな。仮令自分の持家にもせよ、締りを破って這入って、たった一人で死んでるという事になると、一応駐在所に知らせた方がいゝな」
寺本医師の指図でお徳は駐在所へ走って、長井巡査を呼んで来た。
「ふゝん」お徳から仔細を聞いて長井巡査はひどく感嘆しながら、「二三日以前に、昨日来るという手紙を寄越して、お前さんがちゃんと掃除して待ってると、約束通りやって来たんだね。そして昼のうちはブラ/\していて、夕方お前さんが頼まれた通り飯を運んで行くと、どこへ行ったのかおらなかったんだね。そして、いつ帰ったか戸締りを破って這入って、籐椅子に凭れたまゝ狭心症で死んでいた――ふうん」