Classici giapponesi con furigana
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ガドルフのゆり
風の又三郎
Leggi 風の又三郎 (ガドルフのゆり) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.150 caratteri · 48 schermate
「それではお気をつけて。おみやげをとっこべとらこに取られなぃようにアッハッハッハ」
お客さまの中の一人がだらりと振り向いて返事しました。
「ハッハッハ。とっこべとらこだらおれの方で取って食ってやるべ」
その語がまだ終らないうちに、神出鬼没のとっこべとらこが、門の向うの道のまん中にまっ白な毛をさか立てて、こっちをにらんで立ちました。
「わあ、出た出た。逃げろ。逃げろ」
もう大へんなさわぎです。みんな泥足でヘタヘタ座敷へ逃げ込みました。
平右衛門は手早くなげしから薙刀をおろし、さやを払い物凄い抜身をふり廻しましたので一人のお客さまはあぶなく赤いはなを切られようとしました。
平右衛門はひらりと縁側から飛び下りて、はだしで門前の白狐に向って進みます。
みんなもこれに力を得てかさかさしたときの声をあげて景気をつけ、ぞろぞろ随いて行きました。
さて平右衛門もあまりといえばありありとしたその白狐の姿を見ては怖さが咽喉までこみあげましたが、みんなの手前もありますので、やっと一声切り込んで行きました。
たしかに手ごたえがあって、白いものは薙刀の下で、プルプル動いています。