Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たかはまきょしちょ『けいとう』じょ

高浜虚子著『鶏頭』序

夏目 漱石

Leggi 高浜虚子著『鶏頭』序 (たかはまきょしちょ『けいとう』じょ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6746 caratteri · 14 schermate

Aozora Bunko

然し此所迄引っ張ってぴんとさせなくっちゃ駄目だよと云うに至っては、緊張の趣は解して居るが雍容の味は解し得ない人だと云われても仕方がない。のびない護謨もゆとりがあって面白いと云う人を屈服させる訳には行かない。

茶を品し花に灌ぐのも余裕である。冗談を云うのも余裕である。絵画彫刻に間を遣るのも余裕である。釣も謡も芝居も避暑も湯治も余裕である。日露戦争の永続せざる限り、世間がボルクマンの様な人間で充満しない限りは余裕だらけである。而して吾人も已を得ざる場合の外は此余裕を喜ぶものである。従って此等の余裕より生ずる材料は皆小説となって適当である。(喜ぶから小説になると云うと小説は娯楽の為めと云う意味になる。此を詳しく説明しようとすると小説の目的と云う議論になる。機会を見て余は此点に関する自己の意見を述べたいと思うが、今は詳説する遑がないから別に云わぬ。只小説は娯楽を目的にしてはならぬと云う議論は成立せぬ。従って娯楽も亦小説の一目的として存在し得るものだと許り一言して置く。)

以上は余裕ある小説の説明である。既に余裕ある小説を説明した以上は余裕なき小説も大概其意味が分った筈であるが。