Classici giapponesi con furigana
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たかはまきょしちょ『けいとう』じょ
高浜虚子著『鶏頭』序
Leggi 高浜虚子著『鶏頭』序 (たかはまきょしちょ『けいとう』じょ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6746 caratteri · 14 schermate
一言にして云うとセッパ詰った小説を云うのである。息の塞る様な小説を云うのである。一毫も道草を食ったり寄道をして油を売ってはならぬ小説を云うのである。呑気な分子、気楽な要素のない小説を云うのである。たとえばイブセンの脚本を小説に直した様なものを云うのである。大いに触れたものを云うのである。所謂イブセンの書いたもの抔は先ず吾人の一生の浮沈に関する様な非常な大問題をつらまえて来て其問題の解決がしてある。しかも其解決が普通の我々が解決する様な月並でなくってへえと驚ろく様な解決をさせる事がある。人は之を称して第一義の道念に触れるとも、人生の根元に徹するとも評して居る。成程吾々凡人より高く一隻眼を具して居ないとあんな御手際は覚束ない。只此点丈でも敬服の至りである。然し斯様に百尺竿頭に一歩を進めた解決をさせたり、月並を離れた活動を演出させたり、篇中の性格を裏返しにして人間の腹の底にはこんな妙なものが潜んで居ると云う事を読者に示そうとするには勢い篇中の人物を度外れな境界に置かねばならない。余裕をなくなさなくってはならない。セッパ詰らせなくってはいけない。そこで大抵は死活問題が出てくる。