Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

鬼の面 ――銭形平次傑作選3

野村 胡堂

Leggi 鬼の面 ――銭形平次傑作選3 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.312 caratteri · 57 schermate

Aozora Bunko

「三年前九州から江戸へ参りました、長崎では、和蘭人などを相手に商法をして、利分も多かったということでしたが、仲間割れがしたそうで、叔父さんと、番頭の友三郎どんと、御浪人の岡さんだけ一緒につれて、江戸表へ参りました、――両親を怨む者もあったかも知れませんが、私は」

とその後はウヤムヤになりました。

番頭の友三郎は少し足の悪い五十男で、一と掴みほどの皺だらけの中老人ですが、商人としては申分のない掛引上手で、

「飛んでもない、長崎屋の儲けにかれこれ申す者がある筈もございません、内儀さんに怨を含む者――? と仰しゃるんで、それも思い当りません、ずいぶん人様にもよくし、身も慎しんで、世間から何彼と申されるのを、一番お嫌いで、滅多に小買物にも出られない人でございました」

これだけの事から、何んにも得るところはありません。

下女のお角は江戸で雇った四十女で、口はよく動きます。

「皆様、よく出来た方でございました、江戸生れの私には、何かと不自由もございましたが、それは些細なことで、出来ることなら、一生奉公でもしたいように思っております」

とこう言った程度です。

「主人には弟があるそうだが」