Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
Leggi 魔術師 (まじゅつし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.264 caratteri · 280 schermate
壁に押されていた巨人の手型も、その怪談を一層本当らしく見せかける為の拵えものに過ぎません。……
妙子さん、これで僕は、あなたの秘密をすっかり曝露した訳です。それに証人は二人も揃っています。いくら君が強情を張っても、もうのがれる道はありませんよ。それとも、ここで進一君に、殺人の順序を尋ねて見ましょうか。イヤ、実演させることも出来るのです。この子は、もうすっかり僕になついて、僕の命令なら何だってやりますよ」
妙子は、今や絶体絶命の土壇場である。彼女の青ざめた額には、不気味な玉の汗が浮び、つり上った目は、真赤に血走っていた。
彼女はじっと空間を見つめて、無言のまま立ちつくしていたが、やがて、その打ち震う右手が人知れず、虫の這う様に、少しずつ、胸の方へ上って行った。
「アッ」
と云う叫声、飛鳥の様に飛びついて行く明智。突きとばされて、よろよろと倒れる妙子。
人々は何事が起ったのかと、あっけにとられて眺めるばかりだ。
「何をするのです。危いじゃありませんか」
明智は、妙子の手からもぎ取ったピストルを、掌の上で弄びながら、叱りつけた。
「一郎君と二郎君を道づれにして、自殺をする積りだったでしょう。