Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

まと

魔都

久生 十蘭

Leggi 魔都 (まと) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 293.999 caratteri · 578 schermate

Aozora Bunko

の呪咀絵なんだ。……知ってるだろう、吉原の花魁などが人を呪い殺そうとするときに使うあの「五人坊主」の絵なんだ。……まん中に呪い殺したい奴の人形を書き、右左から牛頭、馬頭と二人の亡者に両手を引かせた絵をかく。丑の刻に座敷の丑寅に坐って、線香の火で、目、口、鼻、四肢、腹、心臓という具合に、毎日一カ所ずつ焼穴をあけてゆく。……二十一日で満願になるんだあ」

岩井もさすがにぞっくりと冷気だった面持で、

「嫌な話だなあ、すると……」

踏絵はうなずいて、

「ああ、そうなのさ、……人形の胸んところ、「松谷鶴子、二十三、卯年の女」と書いてあった」

岩井は息をひいて、

「虫も殺さないような、あんな綺麗な顔をして、……凄いもんだなあ。……そうきけば、いじらしくもある。よくよく王様を思いつめていたんだな。……それにしても古風なことをするじゃないか。どこからそんなことを教わって来やがったんだろう。まさか、お前が教えたんじゃあるまいな」

「馬鹿。……花子の母親ってのは吉原の遣手で、十二三の頃まで花も廓で育ったんだというから、きっと花魁にでも教わったのさ。あの、……娘のやりそうなこったね、ふだんでも顳に蒼い筋を浮き上らせて、何だか気狂いじみた目つきをしている。