Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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わし

鷲

岡本 綺堂

Leggi 鷲 (わし) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.476 caratteri · 290 schermate

Aozora Bunko

三人の頭の上には、紫がかった薄黒い雲の影がいつの間にか浮かんでいた。

「むむ、今夜も驟雨かな。」と、丸山も空を見た。「しかし大したことはありませんよ。大抵一時間か二時間で晴れますよ。」と、かれは高谷君に言った。

それにしても驟雨が近づいたと聞いては、ここらにうろうろして居るわけにもいかないので、高谷君はもう小屋へ帰ろうと言った。

三人はもと来た堤をつたって麻畑へ出て、小屋の前へもどってくると、大勢の労働者は仕事をしまって、そこに整列していた。

「今夜も隣りへ行くのか。」と、丸山は笑いながら言った。

大勢は挨拶して河下の方へ降りて行った。さっきも話した通り、かれらは小舟でとなりの島へ泊りに行くのであると、丸山は高谷君にまた説明した。そうして、勇造に命じて夕飯の支度にかからせた。

日が暮れると果たして激しい驟雨がおそって来た。その雨のひびきを聞きながら高谷君は夕飯を食った。

三

ここらの驟雨は内地人が想像するようなものではなかった。まるで大きい瀑布をならべたように一面にどうどうと落ちて来て、この小屋も押流されるかと危ぶまれた。雨の音がはげしいので、とても談話などは出来なかった。