Classici giapponesi con furigana
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わし
鷲
岡本 綺堂
Leggi 鷲 (わし) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.476 caratteri · 290 schermate
そうすると、たくさんの蛇がKの町から来る乗客に付きまとって、Fの町へ乗込むことになるわけです。」
「そう、そう。」と、商人はやや気味悪そうにうなずいた。「どうも判らない。なにか因縁があるのかな。」
「どうも変ですよ。」と、車掌も子細ありげに言った。「なにしろ蛇の騒ぎを起すのは、Kの町から来る人に限るのですからな。」
「その蛇はどこへ行くつもりかな。」と、商人はかんがえた。
「そりゃ判りませんね。」
「判らないのが本当だろうが、なにかFの町の方へ行って祟るつもりらしい。」と、商人は何もかも見透しているように言った。「きっとFの町の誰かに恨みがあって、ぞろぞろ繋がって乗込むに相違ない。怪談、怪談、どうも気味がよくないな。」
さっきの兄妹の顔がわたしの眼に浮かんだ。
商人もそれに気がついたように又言い出した。
「そうすると、あの兄妹が蛇の話を聞いて顔の色を変えたのが少しおかしいぞ、あの二人はFの駅から乗ったんだから……。」
「どんな人たちでした。」と、車掌は訊いた。
商人は二人の人相や風俗を説明して、彼らが途中から俄かに下車したことを話すと、車掌も耳をすまして聴いていたが、さてそれが何者であるかを覚り得ないらしく、やがて私たちに会釈して立去った。