Classici giapponesi con furigana
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さとう
麻布襍記 ――附・自選荷風百句
永井 荷風
Leggi 麻布襍記 ――附・自選荷風百句 (さとう) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.256 caratteri · 77 schermate
水上瀧太郎はその信ずる処を言うに憚らざるの快男児なり。嘗て三田に在るの時評議員会議の一篇を公にして教育家を痛罵し米国より帰り来るや当世の新聞記者を誡め教うる文をつくる。今又三田文学に歌舞伎座井伊大老の死を批評す。意細にして筆鋭し。今日わが文壇に批評の見るべきものなし。悪罵にあらずんば阿諛のみ。車夫馬丁の喧嘩に非ざれば宗匠の御世辞に類するもののみ。堂々としておのれの言わんと欲する処を言うものは稀なり。男子は須らく圭角あるべし。水上子の言う処悉く当を得たるや否やは余の深く問う処に非ず。余は子の意気あるを悦ぶものなり。
○
鰻と梅干とは併せ食うべからず。蕎麦に田螺、心太に生玉子、蟹に胡瓜も食べ合せ悪しきもの、家鴨の玉子ととろろを併せ食えば面色たちどころに変じて死すと云う。蛸と黒鯛は血を荒すが故に女子の禁物とするものなり。食は択ぶべきなり。読書見聞も亦択ぶ処なからざるべからず。
人その身の強弱を顧ずして食うべきもの悉く取って以って食うべしとなさば必身を傷うべし。読書見聞もその修むる道によりて慎むべく避くべきもの多し。漢詩漢文を作らんとするものは日本人の手に成れるものを読むべからず、読めば忽和臭の弊に陥るべしとは其の道を修むる人の斉しく言う処なり。