Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おうごんひょう

黄金豹/妖人ゴング

江戸川 乱歩

Leggi 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 153.404 caratteri · 307 schermate

Aozora Bunko

しかし、いま列車は全速力で走っています。いくら猛獣でも、こんな列車からとびおりたら、大けがをするにきまっています。はたしてとびおりたのでしょうか?

車掌は、その破れた穴から、半身をのりだして、あたりを見まわしていましたが、上のほうに目をやったとき、「アッ。」と驚きの叫び声をたてました。

そこは、車と車とのあいだですから、さきの車の外がわに、屋根へ登るための鉄ばしごがとりつけてあります。その鉄ばしごの上の屋根から、太い金色の棒のようなものがさがっていました。まっ暗ななかに、それだけが、はっきり見えるのです。

その棒には、黒いはんてんがありました。そして、生きもののように、ぐにゃぐにゃと、動いているのです。豹のしっぽにちがいありません。

「アッ、ここにいた。屋根の上へ、逃げたのです。」

車掌がどなりました。

「どこに? どこに?」

ひとりの警官が、車掌といれかわって、破れ穴から半身をのりだし、屋根を見あげましたが、もう豹のしっぽは見えません。屋根の上を歩いていったのです。

それは、ひじょうに勇敢な警官でした。かれは、破れ穴のそとへ、足をふみ出して、そこの鉄ばしごにとびつき、ピストルをかまえながら、列車の屋根へ登りました。