Classici giapponesi con furigana
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くろふねぜんご
黒船前後・志士と経済他十六篇
服部 之総
Leggi 黒船前後・志士と経済他十六篇 (くろふねぜんご) di 服部 之総 (はっとりしそう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.901 caratteri · 247 schermate
六
六
どんな闘争でも、折衷派という奴をうみ出す。
最初の補助汽走船はアメリカの帆船業者がつくり出した。一八四五年に補助スクリューを装備された七百トンのクリッパー「マサチューセッツ」がそれで、一等船客三十五名を収容できる優美な船だった。これをもってアメリカの船舶業者は、一八三七年以来北大西洋の旅客をかっ浚った英国のキュナード汽船に対抗しようとしたのである。そもそも最初の補助汽走船が、形式は混血種でも、けっして汽船業者の利益のためでなく、これを敵とする帆船業者の武器として発明されたという点を、銘記しておくことが必要だ。
もっとも、生れたての汽船も、補助汽走船みたいなものだった。だが、その場合あくまで帆の方が補助機関であって、汽船が完成されるにつれて帆も帆柱もなくなってゆき、今日では、尾底骨的存在にまで退化してしまった。
いわゆる補助汽走船は、本来帆船であり、あくまで汽船に対抗するための、帆船の変形物にすぎない。だから汽船が発達して、補助の帆柱を単なる旗竿に使うようになっても、いわゆる補助汽船はけっして跡を断たなかった。失敗しても失敗してもあとからあとからできていった。