후리가나로 읽는 일본 고전
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いのちのしょや
いのちの初夜
北条 民雄
北条 民雄의 いのちの初夜(いのちのしょや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 31,366자 · 63화면
手足の不自由なものには繃帯を巻いてやり便をとってやり、食事の世話すらもしてやるのであった。けれどもその様子を静かに眺めていると、彼がそれらを真剣にやって病人たちをいたわっているのではないと察せられるふしが多かった。それかと言ってつらく当たっているとはもちろん思えないのであるが、何となく傲然としているように見受けられた。崩れかかった重病者の股間に首を突っ込んで絆創膏を貼っているような時でも、決していやな貌を見せない彼は、いやな貌になるのを忘れているらしいのであった。初めて見る尾田の眼に異常な姿として映っても、佐柄木にとっては、おそらくは日常事の小さな波の上下であろう。仕事が暇になると尾田の寝室へ来て話すのであったが、彼は決して尾田を慰めようとはしなかった。病院の制度や患者の日常生活について訊くと、静かな調子で説明した。一語も無駄を言うまいと気を配っているような説明の仕方だったが、そのまま文章に移して良いと思われるほど適切な表現で尾田は一つひとつ納得できた。しかし尾田の過去についても病気の具合についても、何一つとして尋ねなかった。また尾田の方から彼の過去を尋ねてみても、彼は笑うばかりで決して語ろうとはしなかった。