후리가나로 읽는 일본 고전
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こころ
こころ
夏目 漱石의 こころ을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,915자 · 322화면
三十一
三十一
その日の談話もついにこれぎりで発展せずにしまった。私はむしろ先生の態度に畏縮して、先へ進む気が起らなかったのである。
二人は市の外れから電車に乗ったが、車内ではほとんど口を聞かなかった。電車を降りると間もなく別れなければならなかった。別れる時の先生は、また変っていた。常よりは晴やかな調子で、「これから六月までは一番気楽な時ですね。ことによると生涯で一番気楽かも知れない。精出して遊びたまえ」といった。私は笑って帽子を脱った。その時私は先生の顔を見て、先生ははたして心のどこで、一般の人間を憎んでいるのだろうかと疑った。その眼、その口、どこにも厭世的の影は射していなかった。
私は思想上の問題について、大いなる利益を先生から受けた事を自白する。しかし同じ問題について、利益を受けようとしても、受けられない事が間々あったといわなければならない。先生の談話は時として不得要領に終った。その日二人の間に起った郊外の談話も、この不得要領の一例として私の胸の裏に残った。
無遠慮な私は、ある時ついにそれを先生の前に打ち明けた。先生は笑っていた。私はこういった。
「頭が鈍くて要領を得ないのは構いませんが、ちゃんと解ってるくせに、はっきりいってくれないのは困ります」