후리가나로 읽는 일본 고전
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ちくしょうだに
ちくしょう谷
山本 周五郎
山本 周五郎의 ちくしょう谷(ちくしょうだに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 69,788자 · 138화면
おそらく役には立つまいと云いながら、隼人を案内してくれた。――ごんぜは炉端で、夜具にくるまって寝ていた。三日の雪から起きることもできない、と七十あまりの老婆が側から云った。ごんぜの妻のせこじだという、枯木のように痩せた躯が、二つに折れるほど腰が曲っていた。正内老人はそこを出て、粉雪の中を五段めまでおり、源という男を訪ねた。源も六十くらいになろう、妻と、こさという白痴の、二十五歳になる娘の三人ぐらしで、男の子が二人あったが、二人とも山ぬけをしたまま帰らない、ということであった。
「ごんぜの手伝いをしたから、やりかたぐらいは知ってるが」と源は拇指のない右足の指を、ぼりぼり掻きながら云った、「自分でやったこともないし、もう躯がきかねえからねえ」
「やりかたは知っているのか」と隼人が訊いた。
「綱でぶら下るだ」源は正内老人に向って云った、「崖の上の木へ綱を掛けてな、その綱でぶら下って、ああ、綱で躯を縛るだな、それでぶら下って、支え柱を打込むだ」
こんなふうにやるのだと、幾たびも云い直したり、同じことを繰り返したりしながら、長い時間をかけて、源はその方法を語った。