후리가나로 읽는 일본 고전
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わがまち
わが町
織田 作之助
織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,840자 · 186화면
第三章 昭和
曲は数え歌の「一つとや」
朝日軒の義枝は去年なくなり、弾いているのは末の娘の持子で、二十二歳、もちろん姉たちと一緒に独身で、すぐ上の兄の敬助は郵船会社へ勤めているが毎日牛乳を三合のみ、肺がわるかった。
第三章 昭和
1
十年が経った。
君枝は二十歳、女の器量は子供の時には判らぬものだといわれるくらいの器量よしになっていた。
マニラへ行く前から黒かったという他吉の孫娘とは思えぬほど色も白く、
「あれで手に霜焼けひび赤ぎれさえ無かったら申し分ないのやが……」
と言われ、なお愛嬌もよく、下足番をして貰うよりは番台に坐ってほしいと日の丸湯の亭主が言いだしたので、他吉はなにか狼狽して、折角だがと暇をとらせた。
そうして、寺田町のナミオ商会という電話機消毒婦の派出会へ雇われてみると、日の丸湯で貰っていた給料がどんなに尠なかったかがはじめて判った。
あれほど銭勘定のやかましかった他吉が、ついぞこれまでそのことを口にしなかったのは、まるで嘘のようであったが、君枝もまた余程うかつで、ただ他吉のいいなりに、只同然の給料で十年黙々と下足番をして来たのだった。