후리가나로 읽는 일본 고전
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ヘヤーピンいっぽん
ヘヤーピン一本
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 ヘヤーピン一本(ヘヤーピンいっぽん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,246자 · 17화면
手紙が書けないものだから、口頭で礼を言いに来たんだ。」
毒舌でも吐かなければ、腹の虫がおさまらなかったのだ。ほんとうは、なにかしら悲しく苦しかった。
俺も岩木も、ちと気持ちが乱され、そして酒を飲んだ。酔いが廻るにつれて、娘のことなど忘れてしまった。それからまた、いろいろなことを話し、いろいろなことを論じた。夜になって、岩木は俺を駅まで見送ってくれた。こんどは東京で逢おうと約束した。人生はつまらんものだと二人は同意した。汽車が動きだすとすぐ、岩木は歩み去ってゆく。俺は空席を見つけて、そこに深々と腰をおろし煙草を吸った。ポケットの中には、紙にくるんだヘヤーピンがあった。ああそのヘヤーピン一本、顔を見せないで手先だけの無償の親切、それがいちばんすっきりと俺の心に残ったのである。