후리가나로 읽는 일본 고전
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いちしょうにんとして
一商人として
相馬 愛蔵
相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면
それゆえ校舎の二階に寄宿の設けが出来ていたのであった。
兄はためを思うて入れてくれたのだが、寄宿舎生活は兄が考えていたような理想的なものではなかった。同じ年頃の者が揃うているのならよいが、なにぶん他にこれという学習機関のないその時分のことである。寄宿舎にいるのは私より三、四歳ないし十歳も年長の、もう立派な青年であった。したがって彼らはすでにさまざまな悪習慣をその身に持っている。そして指導者は一向にそれに気付かないのであったから、先生の眼を離れた二階ではいろいろ思いのほかのことが行われた。
最年少者の私は家を出て最初のこの見聞に驚きながらも、しらずしらずこれが寄宿舎の風かと思うようにもなった。これはまことに不幸なことで、男ばかりの殺風景な寮舎の生活は決して健全なものではなかったのである。
やがて私は松本の中学校に入ったが、ここの寄宿舎生活も、年少の身にとって決して幸福とはいえるものではなかった。ここでは後に帝大教授となった加藤正治(当時平林)氏など同級で、また先輩としては木下尚江氏、大場又二郎氏などを知り、ことに木下氏とは交遊最も長く五十年に及び、ついに昨年その死を見送ったが、この中学校を私は三年で出てしまった。