후리가나로 읽는 일본 고전
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いちしょうにんとして
一商人として
相馬 愛蔵
相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면
店の格を守る
その後大正十二年、売上げ一ヶ年二十万円(一日平均五百余円)を見る頃になって、税務官との間に意見の相違を来たし、私個人の店を株式会社に改め、会社から家賃五百円を受け取ることにした。すなわち三分三厘に当る。
最近には売上げもさらに増加して一ヶ月十八万円に達したが、家賃は四千五百円であるから二分五厘となり、すなわち八厘方格安となった。それだけ得意に対し勉強し得ることとなったのである。
店の格を守る
私は経済の点をしばらく離れて、店の「格」というものを考えて見る。人に人格のある如く、店にもいつとなくその店の「店格」というものが出来ている。この店格なるものについては、別に根本的に言って見るつもりであるが、とにかくここではその店の持前持味とでも解釈しようか、一つの商売を大切に護って相当年数を経て来た店というものは、長い間にその店独特の気分をつくり出しているものである。
店の格などというと、階級的な意味に聞えるかも知れぬが、私が言うのはそれではなく、繩のれんには繩のれんの味があり、名物店には名物店の趣きがあり、扱うところの製品を主として店主の気風も自ずからそこに現れ、長年愛顧のお得意の趣味好尚に一致する何物かが、その根底に血脈をなしていることは争われぬのである。