후리가나로 읽는 일본 고전
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いちしょうにんとして
一商人として
相馬 愛蔵
相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면
むろん私が言う安全第一は消極的の意味ではないが、優良な品を売ることが店の眼目であれば、製造に関する諸設備も絶えず改善されねばならず、店員の待遇も漸次引き上げて、日々の繁忙の間に犠牲者を出さぬよう出来得る限り生活の安全を計るべきであるし、店が発展すればそれにも増して経営費率が上がり、利益はかえって少なくなる有様であった。したがって純益は三万円どころか、その税金の六千円だけもむずかしい実状であった。
そしてこれはひとり中村屋に限ったことではなく、世間の健実な商店の経験するところであるが、税務官にはこの理由が理解しにくいと見え、店が発展して来ればどこでも必ずこの問題に悩まされるのであった。
中村屋はついに窮余の末、十二年四月急に株式会社組織に改めた。その結果純所得が約五分の一の六千三百円に決定され、税金は、私の個人所得をも加えて千五百円となった。すなわち中村屋は個人商店を株式会社に改めて、初めて税金が負担に堪え得る程度のところに落着いたのであった。当時税務署の課税方針には、個人商店に対するのと、株式会社や百貨店に対するのと、じつにこれだけの相違があった。