일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いちしょうにんとして

一商人として

相馬 愛蔵

相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면

아오조라 문고

関東大震災とその教訓

私の妻は生れつきの熱情をこの環境に傾け尽したのであって、齢ようやく定まるに及んで病弱の身となったのにも、若き日の苦闘のほどは察しられるであろう。株分配の期に当りその功労を第一とするは、中村屋として当然のことであった。

株式組織となるとともに十二年四月末日、我々家族は麹町平河町に住居を移し、新宿の家は全体を店として使うことになった。

関東大震災とその教訓

数えてみると今年はもうそれから十五年になるが、あの関東大震災は、我々が麹町に移ってから五ヶ月目の九月一日であった。当時の惨状はいまさらここに語るまでもないが、人口三百万を擁した東京市は、僅かに山の手の一部を残して他は烏有に帰し、交通機関はことごとく破壊停止し、多くの避難民は住むに家なく食うに食なき有様であった。

中村屋は幸運にもこの災難を免れたが、電気も瓦斯も水道も止ったのだから、パンも菓子も製造することが出来ない。しかし店頭には食なき人々が押し寄せて、パンはないか菓子はないかと求める有様に、私は商人の義務としても手を束ねていられる時ではないと思い、手のかからぬ能率的なものをと命じ、瓦斯も電気も水道も役に立たぬ中で、全員必死の働きをもってつくり出したのが、今も年々その日に記念販売をするいわゆる地震パン、地震饅頭、奉仕パンの三品であった。