후리가나로 읽는 일본 고전
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シャンハイされたおとこ
上海された男
牧 逸馬
牧 逸馬의 上海された男(シャンハイされたおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,665자 · 18화면
一等運転士と水夫長が這入って来た。
「サアキイ、お前は殺人犯だと言うじゃないか」水夫長が呶鳴った。
「大きな声を出すな」
と為吉は答えた。手は隠しの中に小刀を探しつつ、がたがたと震えていた。海への執着が彼を臆病にしていた。
「はっはっは――」と一運が笑い出した。「水上警察と傭船会社からの無電で船が呼戻されたのだぞ。警察へ護送される途中だったってえじゃないか、はっはっは」
何が何だか解らなくなった為吉の頭には、絞首台を取巻いて指の傷と小刀が渦を巻いた。そして一方には其処に展けかけた自由な海の生活があった。
「今水上警察の小艇が橋を離れたから、もうおっつけ役人が来るだろう」
真蒼になって為吉は寝台の上に俯伏した。一運と水夫長とが何か小声で話し合っていた。
「何うする?」と水夫長の声がした。
「隠れるか」と一等運転士が言った。弾機のように為吉は其の胸へ噛り付いた。声が出なかった。
「宜し、じゃ逃げるだけ逃げて見ろ。何とかなる」と一運は又哄笑した。
「機関部の奴に預けましょうか」と水夫長が尋ねた。
「そうだ、ボストンを呼べ、ボストンを」
水夫長は毯のように飛び出して行って直ぐ前の機関室の汽の上から呶鳴った。