후리가나로 읽는 일본 고전
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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 中谷宇吉郎集 第六巻(「もくせい」ごうのなぞ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,784자 · 269화면
まず十月十日の新聞記事から話を始めよう。夏からの雨不足によって、全国的に河川の流量がだんだん減ってきて、九月にはついに平年の六五パーセント以下に落ちてしまった。緊急停電は次第に全国的にひろがり、このままではいよいよ最悪の事態に立ち至るであろうと、電力関係者はもとより、一般国民の注意は、俄然電力に集中される形となった。
この電力危機はその後も引き続いて急速に悪化して行き、十二日には発電に利用出来る流量は、平年の五八パーセントにまで落ち込んだ。これはまさに、三十年来の記録を破る大渇水である。全国的にみても、電力の豊庫であるといわれる猪苗代湖は、水位が著しく下って、夏期の渇水としては、従来の最低記録を示すことになった。本来ならばこの猪苗代湖の水は、十二月から三月までの冬の渇水期に備えて、貯水すべき時期であるにも拘らず、当面の危機を救うために、さらに水位を落して苦しい発電を続けることになった。この豊庫たる猪苗代湖の残りの有効水量は、その全部を使っても、三十日分しかないという哀れな状態になったのである。
こういう騒ぎの最中に、ルース台風が太平洋の遥か沖に出現したという第一報が新聞に出たのである。