후리가나로 읽는 일본 고전
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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 中谷宇吉郎集 第六巻(「もくせい」ごうのなぞ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,784자 · 269화면
露伴先生と神仙道
先だって久しぶりに小宮さんと会った時、何かの拍子に露伴先生の話が出た。そして文さんの『父』のことなどを話しているうちに、小宮さんが、「そういえば、幸田さんは死ぬ前に「じゃ、おれはもう死んじゃうよ」といったそうだが、あれは君、大変なことだよ。幸田さんという人は、よほど傑かったんだね」としみじみいわれた。私も実は『父』を読んだ時に、あの言葉に出遭って、思わずどきっとしたのである。それで、「あれには本当に驚きました。辞世の歌などにはそう感心したこともありませんが、あれにはびっくりしました。今までああいうことをいった人はなかったんじゃないでしょうか」と、心から同感した。
昭和二十二年即ち終戦二年目の夏は、何十年ぶりという暑さであった。東京はまだ廃墟の面影を残している。焦土の上を赤熱の太陽が、無慈悲に灼きつけていた。人々は虚脱状態を抜け切らず、炎熱と土埃との中にあえいでいた。この夏露伴先生は市川の陋屋で、最後の病床についておられた。七月十一日から始った口腔内の出血が、なかなか止らず、容態は急激に悪化していった。そして死の二日前、二十八日のあけがた、先生は終焉の人がよく見せるあの小康を得て、文さんとやや長い話をして、最後に「じゃ、おれはもう死んじゃうよ」