후리가나로 읽는 일본 고전
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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 中谷宇吉郎集 第六巻(「もくせい」ごうのなぞ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,784자 · 269화면
当時の連歌の大宗匠法橋紹巴も時々公を訪れた。或る時紹巴が「近頃何を御覧なされまする」と問うた。公は静かに「源氏」と答えた。紹巴がまた「めでたき歌書は何でござりましょうか」と問うた。「源氏」と唯一言。また重ねて「誰か参りて御閑居を御慰め申しまするぞ」と問うた。「源氏」とそれ切りだった。公は六十年にわたって明暮に源氏を読み「これを見れば延喜の御代に住む心地する」といっていた。
或る日貞徳が公を訪れた時、和かな陽ざしの庭で、公は唐松の実生を手づから釣瓶に植えていた。若い貞徳は、公の清らかに老い枯れた姿と、わび切った釣瓶と、実生の松の緑のかすけさとに心を動かされた。それで「植えてゆく今日から松のみどりをも猶ながらえて君ぞ見るべき」と祝した。「日のもとに住みわびつつも有りふれば今日から松を植えてこそ見れ」と、ただものをいうように公は答えた。
天文から文禄の間のあの乱世に生まれ合わせて、しかも延喜の世に住んでいた植通は、八十を過ぎた齢で、唐松の実生を植えていた。「ただ物を言うように公は答えた」「日のもとの歌には堕涙の音が聞える。飯綱修法成就の人もまた好いではないか」