후리가나로 읽는 일본 고전
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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 中谷宇吉郎集 第六巻(「もくせい」ごうのなぞ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,784자 · 269화면
またその奥にも現われてくる。空気中に空気のかたまりができてくるように、これらはいわば妖精のごとくに現われてくるのである。鰺の大群であることがすぐわかった。そのうちにだいぶ窓に近づいてきたので、魚体がよく見える。予期どおりに、流麗な形をして、水の中に溶けこむような姿で泳いでいる。
ちょっと意外に感じたのは、その色である。鰺の色には、気界の生活ですでに十分馴染があるつもりであった。ところが水中では、それがまるで違った色彩に見える。というよりも、ほとんど色彩がないのである。魚体の色は、周囲の薄緑の海水の中に溶けこんで、ただその緑がほんの少しばかり濃いだけである。極端に形容すれば、ガラスの魚が泳いでいるような感じである。
もっとも考えてみれば、当然のことであって、これが魚にとっては保護色になるのであろう。生活環境の光に、体色が支配されるので、きわめて自然なことともいえる。鰺にとっては、太陽光は白色光ではないのである。それにしても、ビーブその他の外国の学者たちが、水中写真を撮り得なかった理由も、少しわかるような気がした。写真撮影にはきわめて困難な棲息状態で、生きているわけである。