후리가나로 읽는 일본 고전
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こうえんのはなとどくが
公園の花と毒蛾
小川 未明
小川 未明의 公園の花と毒蛾(こうえんのはなとどくが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 18,574자 · 38화면
六
彼は、そこで、どんなものを見たでしょうか。半裸体の若い女が、手にかさを持って繩の上を渡るのや、はしごの頂で逆立ちをするのや、その他いろいろのものを見ました。しかし、それらは、べつに心に深い印象をとどめなかったけれど、ただひとつ、忘れられないものがあった。それは、やはり若い女が――桃の実のように肥った、顔にはげるほど濃く白粉を塗って、目ばかり大きく黒く、髪はハイカラに結ったのが――堅そうに黒い腹帯をしめて、仰向けに一段高い台の上にねて、女の腹の上に、重い俵を幾つも積み重ねる光景であります。
彼は、その女のいきいきとした顔と、赤い唇と、黒い腹帯と、太い短い足とを、どういうものか忘れることができませんでした。
小舎の外へ出てからも、町の中を歩いても、この軽業小舎で鳴らしている、ドンチャン、ドンチャンの音が耳についたのでした。
六
白いかもめが、晩方になると、北の海の方へ飛んでゆく影が見えて、圃には、切ると内部の真っ赤な、大きなすいかがごろごろところげるころになりますと、町のお祭りは近づいたのです。
「腹帯が切れて、南の国の町で、軽業の女が死んだ。」といううわさが、だれか、新聞に書いてあるのを見たものか、彼の耳に入ったときに、彼はびっくりしました。