후리가나로 읽는 일본 고전
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きただけとあさひだけ
北岳と朝日岳
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 北岳と朝日岳(きただけとあさひだけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,121자 · 16화면
沢はさして水量は多くないが岩は大きい。其上をあちこち跳びながら伝って行く面白さに、側目もふらず登って行く。沢が急に狭くなって左右に崖が現われる。オヤと思って立ち止まった、どうもお池への上り口は何時の間にか通り過ぎてしまったらしい。後を顧ると、黒木の繁った駒ヶ岳続きの連嶺が沢の口を塞ぎ、その五合目あたりと向い合っている。行手には谷の奥に北岳の肩から胸のあたりが間近く望まれ、赤黒くむき出しになった谷の筋が幾本も山肌に刻まれている。所々漆喰を塗り固めたように白く残っているのは雪だ。それを見るともう引返す気にはなれない。よしあれを何処までも登り詰めよう、針ノ木峠よりひどいことはよもあるまいと、其儘前進を続けた。
老人が懸念したように空は次第に雲行きが怪しくなる。狭くなった沢はまた広まって、河原には小石交りの砂地が現われ、勾配も緩やかで、あたりは流木が狼藉していた。ここで沢が三つに分れる、左のものは残雪が最も多いので、之を登りたいと思ったけれども、頂上からは余り東に寄り過ぎた肩のはずれへ登り着くらしいので止めにする。中央のものは細く急で絶壁が多く、容易く取り付けそうもない。