후리가나로 읽는 일본 고전
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かわいいやま
可愛い山
石川 欣一
石川 欣一의 可愛い山(かわいいやま)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 98,791자 · 196화면
だが、あるいはそれ以外に、肉体の疲労が甚だしい時には、燗をした日本酒のチビチビ飲みが、何等の快楽を持ち来たさぬというような理由も存在するのかも知れぬ。
大正十三年の夏、黒岩直吉の兄弟と、針ノ木から鹿島槍まで行った時には、ウイスキーを一瓶持って行った。大瓶一本、山ではかなりの荷物になる。やめようかとも思ったが、何、俺が持ってゆくというので黒岩に頼んだ。第一夜大沢。天幕も張れ、飯も出来たという時コルクをぬいて、氷のような水に割って一息に飲んだ。冷たい水が胃の腑に達すると同時に、ふーっと、何とも言えぬ酔が出て来て、疲れが一時に消えて行く。飯もうまければ元気も出る。その後マヤクボ、棒小舎の乗越し、冷ノ池と三個所で野営するごとに皆で――と言って、主に黒岩と私だが――一杯ずつやり、とうとう一本空にして了った。棒小舎乗越のウイスキーは、もう二年半になる今日、まだ忘れられぬくらいうまかった。元来、前夜はマヤクボで野営する筈ではなかったのに、雨が降って来たため急に予定を変更したのである。従って乗越に着いた時は、まだ日が高かった。早速天幕を張る。いつでも寝られるようにしておく。