후리가나로 읽는 일본 고전
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うたのたてやましんじゅういっきょく
唄立山心中一曲
泉 鏡花
泉 鏡花의 唄立山心中一曲(うたのたてやましんじゅういっきょく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,835자 · 61화면
ために、木賃らしい、この方に柄相当のなんぞ焼けていて、二三軒残ったのは、いずれも玄関附だからちとたじろいだ次第なんでございますが。
ええ……温泉でございますか、名は体をあらわすとか言います、とんだ山中で、……狼温泉――」
「ああ、どこか、三峰山の近所ですか。」
と、かつて美術学校の学生時代に、そのお山へ抜参りをして、狼よりも旅費の不足で、したたか可恐い思いをした小村さんは、聞怯をして口を入れた……噛むがごとく杯を銜みながら、
「あすこじゃあ、お狗様と言わないと山番に叱られますよ。」
藤助は真顔で、微酔の頭を掉った。
「途方もねえ、見当違い、山また山を遥に離れた、峰々、谷々……と言えばね、山の中に島々と言う処がありまさ、おかしいね。いやもっと、深い、松本から七里も深へ入った、飛騨の山中――心細い処で……それでも小学校もありゃ、郵便局もありましたっけが、それなんぞも焼けていたんでございましてね。
山坂を踏越えて、少々平な盆地になった、その温泉場へ入りますと、火沙汰はまた格別、……酷いもので、村はずれには、落葉、枯葉、焼灰に交って、子鳥、頬白、山雀、鶸、小雀などと言う、紅だ、青だ、黄色だわ、紫の毛も交って、あの綺麗な小鳥どもが、路傍にはらはらと落ちている。