후리가나로 읽는 일본 고전
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うたのたてやましんじゅういっきょく
唄立山心中一曲
泉 鏡花
泉 鏡花의 唄立山心中一曲(うたのたてやましんじゅういっきょく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,835자 · 61화면
――私どもは、どうかすると一日の中にゃ人間の数より多くお目に掛る、至極可懐しいお方だが……後で分りました。この丘は、むかし、小さな山寺があったあとだそうで、そう言や草の中に、崩れた石の段々が蔦と一所に、真下の径へ、山懐へまとっています。その下の径というのが、温泉宿入りの本街道だね。
お道さんが、帰りがけに、その地蔵様を拝みました。石の袈裟の落葉を払って、白い手を、じっと合せて、しばらくして、
(また、お目にかかります。)
と顔を上げて、
(後程に――)
もう先生は天幕へ入った――で、私にしみじみとした調子で云った時の面影が忘れられねえ!……睫毛にたまって、涙が一杯。……風が冷く、山はこれから、湿っぽい。
秋の日は釣瓶落しだ、お前さん、もうやがて初冬とは言い条、別して山家だ。静に大沼の真中へ石を投げたように、山際へ日暮の波が輪になって颯と広がる中で、この藤助と云う奴が、何をしたと思召す。
三尺をしめ直す、脚絆の埃を払いたり、荷づなを天秤に掛けたり、はずしたり。……三味線の糸をゆるめたり、袋に入れたり……さてまた袋を結んだり。
そこへ……いまお道さんが下りました、草にきれぎれの石段を、攀じ攀じ、ずッと上って来た、一個、年紀の少い紳士があります。