후리가나로 읽는 일본 고전
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 塔上の奇術師/鉄人Q(とうじょうのきじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 151,766자 · 303화면
さあ、このにおいのあとをつけるんだ。」
そういって犬の首をたたき、長いつなのはしをにぎって、『五郎』が、思うままに歩けるようにしてやりました。
すると『五郎』は、しばらく、そのへんの地面を、くんくん、かぎ回っていましたが、やがて、かすかなにおいを、かぎわけたらしく、うううと一声うなると、いきなり、かけだしそうにしました。
小林君は、それを見ると、長いつなのはしをにぎったまま、自動車の運転席に乗りこみ、運転手に、『五郎』のいく方へついていくようにたのむのでした。
『五郎』は、ときどき地面に鼻をつけて、においをかぎながら走っていきます。自動車は、そのあとを追って、ゆっくり進むのです。
いったい、これは、どういうわけなのでしょう?
よく目をさだめて、犬の走っていく地面をごらんください。地面の土の上に、かすかに黒い糸のような線が、ズウッと、むこうの方までつづいているではありませんか。
その黒い線に、においがあるらしいのです。『五郎』は、それに鼻を近づけては走っていきます。
この黒い糸のようなものは、なんでしょうか?
それはこういうわけなのです。
ゆうべ、四十面相の自動車の下から小さな男がはい出したことは、まえに書いたとおりですが、その小男は、じつは小林少年だったのです。