일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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よるのこうず

夜の構図

織田 作之助

織田 作之助의 夜の構図(よるのこうず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 62,068자 · 125화면

아오조라 문고

みごとな登場人物!

「やられた!」

と、呟きながら、しかし、信吉は、伊都子が寝不足の眼で、九州までの長距離を汽車に揺られている姿を、想った。伊都子は昨夜信吉のところへ来る前に、既に東京駅で今朝の切符を買って置いたのだ。

伊都子は新しい女だ。普通の女よりはあわれさはすくない。しかし、新しければ新しいなりに、汽車の旅の長さの底をよぎるわびしさはあろう。

その表情を、信吉は想いやった。どんな人の顔にもふと泛ぶ、生きて行くわびしさの表情かも知れない。

やがて、信吉はぐっすり眠りに落ちてしまった。阿呆のように眠ってしまった。

どれだけ眠った頃だろうか、電話のベルの音で眼をさました。

ベッドから受話機までは、手が届かなかった。信吉はうるさそうに、ベッドから這い出すと、

「もし、もし……」

「須賀さんでいらっしゃいますか」

電話の声は美しかった。受付の女だろうか。

「はあ」

「只今、江口さんが御面会に来られましたが――」

「江口……?」

と考えたが、ああ、冴子かとすぐ判った。

「今、何時ですか」

「只今、零時三十分でございます」

「ありがとう。すぐロビイへ行きますから」

信吉は赧くなって、電話を切った。