후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,962자 · 145화면
見ると、黒縮緬の羽織いかめしい、この相撲取の中でも群を抜いたかっぷくと貫禄に見えるのを、これも劣らぬ幕内力士らしい十数名が取りついて、遮二無二、これを茶店の外へ引きずり出そうとしているところです。
これは下っ端の争いではなく、いずれも幕の錚々たる関取連が、腕力沙汰を突発せしめたのだから、事の態が、尋常よりはずっと大人げなくも見え、殺気立っても見えます。抜群の関取は必死に争うけれども、衆寡敵せず、大勢の力士連に引きずられて、ついに鳥居傍まで、地面をズルズル引きずられて行く光景は、物凄いものでした。
鳥居下まで引き出して、そこで、群がって来た大小上下の相撲連三十余名が、件の一人のズバ抜けた関取を、打つ、蹴る、なぐる、文字通りの袋叩きです。
お角も呆気にとられてしまいました。相撲連の土俵の上の取組みは、商売だから見ていても壮快を感ずるが、この真剣な暴力沙汰、それが力商売の者――しかも、幕内から三役以上と見えるやからが一団となって、うなりを成して飛ぶ本物の肉弾、今までに見たことのない光景、殺気満々たるすさまじさ。
こちらで罵るところを聞いていると、いま袋叩きに会っている大兵の関取は、この一行の東の大関、島川太吉というので、かねて大勢に憎まれている鬱積が、何かの機会でここに爆発し、三十余名の大勢が一つになって、