후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
百五十八
それから第二の動揺が、この一つ家の内外から起りました。鬼をしとめたという一隊が、今度はそれと違った方向へ向けて、まっしぐらに、曲者を追いにかかったのです。追われたのは、申すまでもなく七兵衛。
しかし、このたびの追われ心には、七兵衛に於て大いなる余裕がありました。
第一、まずいものながら腹をこしらえてある。焚火と蒲団で相当に温まって、身心共に元気を回復している。身には合羽を引っかけているし、笠も被っている。その他、あり合せの七ツ道具代用の細引だの、鉈だのというものを、素早く無断借用に及んで来ている。
それに何よりの足に自信がある。何者がいくら馬力をかけたって、面白半分に敵をからかって逃げ廻ることは自由自在である。かくて七兵衛はまた荒野原の闇を走りました。遥かに続く追手の罵る声、松明の光、さながら絵に見る捕物をそのままの思いで、余裕綽々として走りながらも、ただ一つ残念なことは、あの炉辺に横座に構え込んで、常人には気取られるはずのないおれの動静を感づいた彼奴は何者だろう。果して仙台の仏兵助なる親分そのものが、自身で出向いて来たのかな。