후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠3(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 214,131자 · 423화면
駒井能登守はこんな時節に、甲州の山の中へ来るようにさせられたということも何かの廻り合せでありましょう。
駒井能登守が甲府へ入ることを悲しむ連中は、こんなことを言います、
「あれは山の中へ送るべき人間ではない、海の外へ向わせなければならない人物だ、外国との折衝がこれほど面倒になってゆく世の中に、あの人物を山の中に送り込む当局者の気が知れない、駒井を甲州へやるのは舟を山へ送るのと同じで、しかもその舟も、旧来の伝馬船や荷足ではなく、新式の舶来の蒸気船だ、蒸気船を山へ積み込むとは、なるほどこのごろの徳川幕府のやりそうなことだ」
これは駒井贔屓の方の言い分で、駒井が西洋の知識に暗からず、且つ外交官として相応しい器量のすべてを持っているように信じている者の口から出ました。
それと反対の方の言い分はこんなものであります、
「あれは若い者共には人気は相当にあるけれど、本人はただ西洋の知識を多少心得ているというだけのことで、実務にかけてはいいかげんの無能者で、時々調子をはずれたところで思い切ったことをするから、危なくて仕方がない、腫物に触るようなこのごろの外国向きのことに、あんな青二才を使えるものではない、甲州の山の中へ入って、摺れからしの勤番の中で揉まれて来るのが身のためだ」