후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,112자 · 362화면
そうしてみると、机竜之助の落ち行く先はいよいよ想像がつかなくなります。
いろいろ思いめぐらしてみると、思い当るところが、たった一つあるにはある。机竜之助には一人の男の子があったはずで、その名は郁太郎といって、それを養っているのが水車番の与八であることは、もう久しいものであります。そう言ってみればなるほど、急に里心がついて、我が子に逢ってみたくなったかも知れない。紀伊の国竜神の奥においても、そのことを見えぬ眼の夢に見て、血の涙をこぼしたことがあるはずです。甲斐の国躑躅ヶ崎の古屋敷でも、峠を一つ越えて甲斐と武蔵の境を抜けさえすれば、そこにわが子の面影を見ることを、人に語って涙を呑んだこともあるはずです。江戸へ着いて、いずれの時かそれを思い起して、帰心矢の如きものあるべきは、情においても、理においても、当にしかるべきところがあるが、今では、もう義理にも人情にも泣こうという涙は涸れて、ただただ血に渇く咽喉が拡大し、夜な夜な飽くまで人の血を貪り飲むの快味に我を忘れ、我を荒ましめているに過ぎなかろう。今時分、里心に駆られて故郷へ帰ってみたって、そこには何の興味もあるべきはずはない。