후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 242,044자 · 477화면
「今晩はまた大へん月がよろしいそうでございますね。月が澄みわたりましても、私共には闇夜と同じことでございます。明月や座頭の妻の泣く夜かな、と古えの人が咏みましたそうでございますが、人様の世にこそ月、雪、花の差別はあれ、私共にとりましては、この世が一味平等の無明の世界なのでございます。無明がそもそも十二因縁の起りだとか承ったことがございます。いつの世に長き眠りの夢さめて、驚くことのあらんとすらん、と西行法師が歌に咏みましたということをも、承っておりますのでございます。悲しいことに皆様はいつかこの無明長夜の夢からお醒めになる時がありましても、私共にはこの生涯においては、そのことがあるまいと思われますのでございます。夢に始まって夢に終るの生涯が、この上もなく悲しうございますので、西行法師が、驚くことのあらんとすらんとお咏みになった心を承けて、数ならぬ私共もまた、何物にか驚かされたいと常に念じている次第でございます。けれども、浅ましいことに、何物も一つとして、この私の悲しい心の底を驚かせてくれるものがございません。泣ける時に泣けない人、笑える時に笑えない人、驚く時に驚けない人は、恵まれない人でございます……衆生病むが故に我も病む、と維摩居士も仰せになりました。