일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

中里 介山의 大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 242,044자 · 477화면

아오조라 문고

大菩薩峠

一

温かい酒、温かい飯、温かい女の情味も畢竟、夢でありました。

その翌日の晩、蛇滝の参籠堂に、再びはかない夢を結びかけていた時に、今宵は昨夜とちがってしとしとと雨です。

机竜之助は、軒をめぐる雨滴の音を枕に聞いて、寂しいうちにうっとりとしていますと、頭上遥かに人のさわぐ声が起りました。

しとしとと降りしきる雨をおかして、十一丁目からいくらかの人が、この谷へ向って下りてくることが確かです。

見上げるところの九十九折の山路から徐ろに下りて来るのは、桐油を張った山駕籠の一挺で、前に手ぶらの提灯を提げて蛇の目をさしたのは、若い女の姿であります。

ややあって、駕籠だけは蛇滝の上に置かせて、蛇の目の女だけが提灯を持って、参籠堂の前まで下りて来ました。

わざと正面の御拝のある階段からは行かないで、側面の扉をほとほとと叩いて、

「御免下さいまし」

なんとなく、うるおいのある甘い声。机竜之助は枕をそばだてて、その声を聞いていると、

「あの、昨晩申し上げましたように、わたくしはこの夜明けに江戸へ参ります、それは、いつぞやも申し上げました、わたくしの子供の在所が知れました、ふとしたことから兄の家へ乳貰いに来た人が、その子を連れて参りましたのを、兄が取り戻したから、そっと、わたくしに取りに来るようにと沙汰がありまし