후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 242,044자 · 477화면
「隠居のところで、御馳走になって、久しぶりで酩酊の有様、少し休ませてもらおうかな」
「ええ、どうぞ、何もございませんが」
お吉はいそいそとして、酒の燗、有合わせの肴を集めてもてなそうとする親切気、まだ醒めやらぬ酔眼で、その親切気を見ていると主膳は嬉しくなり、そのもてなしを受けてみたい気になってゆきます。
お吉の方では、こうして旧主に当る人をもてなすのを光栄とし、取急いで膳立てをして、
「さあ、失礼でございますが」
温かい酒の一献を主膳にすすめました。
今日に限って、すべての環境が、主膳を温かい方へ、温かい方へ、とそそって行くようです。お吉のもてなしを受けてその温かい酒の盃が唇に触れた時の心持は、隠居の時の苦々しいのとは違います。
みこしを据えて飲む気になってみると、酒の味が一層うまい。そろそろと酔いが廻ってゆくと、半ば忠義気取りでもてなすお吉の親切が、あだ者に見える。
そこで、さいぜんのがんりきのいい廻しを思い返してみると、たまらない気になる。先代の愛妾お絹と福村とは夫婦気取りで暮しているそうな。女も女なら、福村の奴も福村の奴だ。おれがこうして殊勝に引込んでいる気も知らないで、人もあろうに度し難い畜生共だ。